困った小説に出会ったものだ。
たまらなく呑みに行きたくなる
たまらなく日本酒が呑みたくなる
たまらなくおとりよせしたくなる。
「本当にこんなお店があったら絶対常連になりたい」と思いつつ、イタさんとポコさんが醸し出すほっこりした雰囲気に和みながらココロが癒される小説です。
久しぶりにいい小説に出会ったわぁ、幸せ。
ほっこり庵のメニューは?
小説ですが、登場するお酒もお料理もあまりに美味しそうなので「メニュー」と読んじゃいましょう。
店主で料理長のポコさんと、お燗番兼雑用係のぼくことイタさん夫妻が営む、カフェのような内装の小料理屋さん『ほっこり庵』。
実在の酒蔵・ワイナリー・飲食店と関係者、日本酒・ワインが登場するので、呑兵衛&食いしん坊なら「呑んでみたい」「行ってみたい」と思うこと請け合い。
ポコさんのお料理の再現レシピも必見です。
セロ弾きのにごり酒
初めての妊娠に嬉し戸惑う若夫婦を中心に、『ほっこり庵』の常連さん達の人情が描かれています。
この章で呑みたいお酒No.1は奈良県・久保本家酒造『生もとのどぶ』。
小説に描かれているように、ジンジャーエールで割る「どぶジンジャー」、アチチな熱燗を呑んでみたい!
※追記※
その後「どぶ」の大ファンになり、「どぶ、どぶ」言うてたら加藤杜氏にお会いできました!!
この章で行ってみたいお店No.1はとんかつ『あげつき』。
カウンターに座って、絶品とんかつと日本酒を楽しみたい♪
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東北オトコと上京オンナ
大学卒業後地元の役所に勤めるオトコと上京したオンナの、価値観・哀愁が描かれた章。
この章で呑みたいお酒No.1は山形県・鯉川酒造『純米吟醸 別嬪うすにごり酒』。
登場人物たちと同じく、わたしもラベルにヒトメボレです。
この章で行ってみたいお店No.1は庄内『アルケッチャーノ』。
オクダシェフにお会いしたい、地産池消のお料理をいただきたい!
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主水セレクション
長年一緒に暮らし夫婦同然のカップルが、養子問題で惑う章。
この章で呑みたいお酒No.1は山梨県・奥野田ワイナリー『ヴィンテージ・ブリュット』。
水玉ラベルが可愛い、ものすごく真面目につくられたスパークリングワインに興味津々です。
ワガママを言わせていただけるなら、ポコさんのカレーレシピを公開してほしかったぁ~♪
畑違いのぶどう畑
初々しさ満点の元ニート新入社員と敏腕社長、自分の店を出そうかと悩む常連さん、毎度おなじみとなった常連さんたちが、ワインを飲み交わしながら様々な人間模様をみせてくれる章。
この章で呑みたいお酒No.1は長野県塩尻市VOTANOWINE。
ソーヴィニヨンブランもカヴェルネソーヴィニヨンも、強烈に呑んでみたい!
この章で行ってみたいお店No.1は本駒込『串揚伊佐』。
黄身が半熟のうずら卵の串揚げ、食べてみたーい!
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まとめ
登場人物一人一人のキャラクターが秀逸で、「ほっこり庵でこの人たちと呑みたい」気分にかられます。
最強常連コンビ(笑)ノムさんとイットクさんの楽しい酔っ払いに触れると、日常の慌ただしさで逆立っている感情がなめらかになってゆくんですよね。
イタさんが実践している「仲良し夫婦でいるためのポイント」も、「ふむふむ、なるほど」と勉強になりますよ~♪