アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏や、イチロー選手も積極的に学び取り入れた禅の世界。
福山市「みろくの里」近くに、禅の教えを全身で感じられるミュージアムが誕生しました。
美しい日本庭園、歴史を刻んできた建造物、禅作法でいただくお食事、スタッフさんたちの行き届いたサービス。
心が洗われ浄化されてゆく禅と庭のミュージアム、ご紹介しますね。
神勝禅寺
約7万坪の広大な敷地に、1965年に建立された『神勝禅寺』。
美しい日本庭園に点在するお堂や院では、座禅や写経、禅の食事作法を体験できます。
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建築家 藤森照信氏による、三角屋根が印象的な寺務所「松堂」。
新しさを感じつつも、周囲のお堂や風景にしっくり馴染んでいることに感嘆します。
拝観料金。
お食事やお茶の体験を希望する場合は、寺務所から予約を入れていただけます。
時間があれば是非入ってみたい浴室。特に紅葉の時期はみごとだそう。
綺麗に掃き清められたお庭を進んでいくと、一歩ごとに魂が浄められているような感覚がしてきます。
「あ、あれ?わたし、京都に来てたっけ?」
一瞬、自分の居場所を見失ってしまうほど、美しくて静かな空間。
この美しい緑が、秋にはみごとな紅に染まるのでしょうね。
これも修行の一つでしょうか、長い石段を登る箇所もありますので、歩きやすい靴がお勧めです。
建造物も樹々も計算されつくして配置してあるのでしょうね。
どこへ視線を向けても、どこへカメラを合わせても、絵画のように美しい。
昼食もあわせて3時間程度の滞在時間を組んだことが、悔やまれてなりません。
ここは丸一日かけて、ゆっくりじっくりと巡りたい。
春夏秋冬、それぞれの季節の美しさも目にしてみたい。
「あらためて時間をとって、朝一番で来よう!」
強くそう思わせてくれる素晴らしい庭園と建造物でした。
荘厳堂 白陰コレクション
禅画墨蹟の常設展示館。
膨大なコレクションの中から、20~30点を入れ替えつつ展示してあるそうです。
有名な達磨の禅画は、写真やWEBよりもはるかに目力が強く迫力にあふれていて、目が釘付けになってしまいます。
とても見応えのある展示館、季節ごとに伺いたいものですね。
洸庭(こうてい)
寺務所横の石段を登り、
道路上にかかった橋を渡って、洸庭へ進みます。
洸庭は、2016年9月11日(日)に誕生した、名和晃平氏とSANDWICH Inc.によるアートパビリオン。
日本庭園に浮かび上がる古代の宇宙船のようなミュージアムが、目の前にそびえたちます。
ゆるやかなスロープを登り、入口で小さな懐中電灯を手渡されて館内へ。
そこに広がるのは、想像だにしなかった斬新な空間!
胎内へ戻ったかのような、美しい南国の浜辺に一人たたずんでいるかのような、安らぎに満ちた世界が創造されているのです。
ぜひ、前知識を入れずに入館されることをオススメします^^
敷地内にはオシャレなテイクアウトカフェも併設されていて、美味しいドリンクをいただきながら余韻にひたれます。
珈琲と『ピエール・エルメ・パリ』の抹茶フィナンシェ。
抹茶フィナンシェは洸庭のために作られた完全オリジナルだそう。
洸庭の隣にも美しい日本庭園が造園されてあり、珈琲とお菓子をいただきながら、心身ともにリラックスの極致。
神勝禅寺 情報
臨済宗建仁寺派 神勝禅寺
〒720-0403 広島県福山市沼隈町大字上山南91
電話: 084-988-1111