尾道市岩子島『ミーシャンズファーム&みどり農園』みどりちゃんのお祖母様から、小海老と昆布の佃煮をいただきました。
口に入れた瞬間、涙がこぼれ落ちそうになる、おばあちゃんの味!
味覚から直結する故人の記憶って、自然と涙があふれますね。
尾道の味、ご紹介します。
尾道産小海老と昆布の佃煮
蓋に達筆で「みほちゃん」と書いてくださってるおばあちゃまの優しさに、まずホロリ。
この冬お仕事でみどりちゃんの実家へさいさいお邪魔していた頃、「昼ごはん食べ。夜ごはんも食べていき」と甘えさせていただく機会が多かったんですよ。別名、尾道映画祭大谷家合宿(笑)。
そのときにおばあちゃまお手製の佃煮も出していただき、「わ、うちの亡くなった祖母の佃煮とおんなじ味です!この味を人生でまたいただけるなんて・・・」と感動しまくってしまいまして。
「そんなに喜んでくれるんなら、春に小海老の旬が来たらまた作ってあげるね」って、おっしゃっていただいてたのです。
蓋を開けた瞬間に広がる、小海老・昆布・お醤油の香り。
甘辛いというよりは、どしりと醤油辛くて、海老の旨みがしっかり昆布にもしゅんでいる佃煮。
大人になったわたしは日本酒のアテにしたいところですが・・・
やっぱり、子どもの頃に大好きだった「炊き立てごはんとおばあちゃんの佃煮」や「おばあちゃんの佃煮でお茶漬け」をしたくなるものですね。
はぁぁ、おばあちゃん。。。(遠い目)。
この佃煮を作ってくれていた母方の祖母は、わたしが小学校高学年のときに亡くなってしまったので、おばあちゃん孝行って何もできていないんです。
孫(わたし)にメロメロで、いつもとびきり優しかったおばあちゃん。一緒にお散歩したり、毎日のように「はったいこ」や「酒粕のお焼き」などのおやつを作ってくれたり、「岸壁の母」や「瀬戸の花嫁」を教えてくれたり。
冬に幼稚園から帰ると、しもやけでふくらんだわたしの手を、着物の襟元へそっと入れてあっためてくれてたおばあちゃん。火鉢にあたりながら、幼稚園でのできごとや習ったお歌をおばあちゃんに伝えてたなぁ。
この佃煮のお蔭で、祖母との大切な想い出がいっぱいいっぱい蘇ってきました。
味覚や嗅覚って本能に直結しているから、そこから引き出される記憶や想いって、すごいものがありますね。
みどりちゃんのお祖母様に心から感謝しつつ、天国にいる祖母を忍びます。