「富士山登山に向けて、練習で大山登山に行こう!今日これから行こう!」と急遽決定した、大山夏山登山。
わたしは十数年ぶりの登山で、大山は2回目。つっくんは登山自体が初めて。
行きはよいよい帰りは怖い、初めて下山で泣きをみる登山経験となりました。
ハプニングもあったけれど楽しかった大山登山、ご紹介しますね。
目次
ロイヤルホテル大山 宿泊記
前泊した『ロイヤルホテル大山』。慌てて予約したわりに、施設・設備・お食事いずれもなかなか良かったですよ。
宿泊記事はコチラ。
大山登山
登山ルートは、一番メジャーな「夏山登山コース」からの、下山は「行者コース」。所要時間は平均6時間ほど。
初めて大山へチャレンジされる方は、一般社団法人大山観光局「大山登山の心構え 10箇条」をお読みになってくださいね。できれば登山経験者と一緒に行かれてください。
尾道市向島の自宅から大山へ向かう道中、登山経験者の方々からたくさんのアドバイスをいただきました。皆さま、ありがとうございます。
膝に爆弾を持つつっくんの足を心配しながらスタートしたのですが…。
駐車場・登山口までの風景など
ホテルから車で10分少々で、登山口エリアに到着。
朝食バイキングをしっかりいただいてから出発したので、駐車場の空きを心配しましたが、登山口から少し離れたところにある「第1駐車場」には余裕で駐車できました。
美しい石畳の坂道を登ってゆきます。
人気の日帰り温泉『豪円湯院』。「下山したらここでお風呂入って帰ろうね」と言いながら通過。このときは元気満開でしたもの(遠い目)。
足湯ならぬ足水?「大山火の神岳温泉足湯」(冷泉)。
『モンベル』が運営する『大山参道市場』。「ベーカリーカフェSANDO」併設。
ここまでロードバイクで登ってくる方をちらほらお見かけしたのですが、サイクルラックも設置されていてサイクリストに優しい環境。次回はロードバイクを連れてこなくちゃ。
つっくんとわたしは前夜コンビニで飲料・補給食を購入していたので立ち寄りませんでしたが、まだの方はここで購入されてくださいね。山頂まで売店も自販機もありませんよ~。
『大山寺』への参道。これ、いったい斜度何%あるんでしょうか・・・?ここをロードバイクで登るツワモノもいらっしゃるのでしょうね。
「大山寺橋」から眺める大山の雄姿。
モンベル 大山店
登山道入口には、『モンベル』の中国地方1号店があります。壮大な大山を背負って佇む姿に圧倒。
ここにもサイクルラックが設置されており、店内にはサイクルウェアやヘルメットなどサイクルグッズも置いてありましたよ。
Tシャツの上にはおっていた長袖シャツがあまりに暑いので脱ぎ、『モンベル』でアームカバーを購入しました。
勝手に「大山は尾道よりずっと涼しいじゃろう」と思っていましたが、いやぁ、暑い!暑い!
https://store.montbell.jp/search/shopinfo/?shop_no=618905
夏山登山コース 登り
大山夏山登山道の始まりです。
つっくんに「足を休ませる歩き方」「登山道での挨拶」「すれ違いのマナー」などを伝えながら登ります。
大山寺僧坊について。
登山規制情報。2019年8月は、6合目避難小屋と山頂避難小屋・山頂木道の工事が行われていました。大山へ行かれる方は鳥取県の工事案内ページをご確認くださいね。
登山というよりも、寺院内のような石段がしばらく続きます。
登山口から200m登っても、まだまだ石段が続きます。
登山届・下山届ポスト。山では何が起こるか分からないので、登山届・下山届は必ず提出しましょう。インターネットからも提出できます。ポストの場所、注意点などは鳥取県警サイトで詳しく解説されています。
平均所要時間は6時間ですが、夏山のすれ違い渋滞を考慮して少し長めの時間で申請。
このあたりから、石ころの多い土と木で造成された階段に変わってきます。
不規則な段差の階段に疲れないよう、ゆっくり登っていきましょうね。このあたりはまだ道が広くて、登山者・下山者のすれ違いもしやすいです。
水分・塩分もこまめに補給して、熱中症を防ぎましょう。
ときどき木造階段もお目見えします。
つっくんがゲットした木の杖。「大山くらいでトレッキングポールは要らないよ」と豪語していたわたし。まさかこのあと、この杖にさんざん助けられることになろうとは・・・。
富士登山用に購入し、初めて使用した「グレゴリー バックパック テラ30 MAGENTA」。登りながら、体に負荷がかからないよう調整。
実は、【送料無料】 CARAVAN (キャラバン) トレッキングシューズ レディース CARAVAN C1_02S レディース 220レッドも、この日が履きおろし。これは絶対やってはいけないことです。登山前に近所の散歩などでしっかり履きならしておきましょう。
登山道中唯一の「携帯トイレブース」。無料ですが、トイレキットは各自持ち帰りとなります。
五合目!ようやく半分登ったゾ!
運動不足なのか更年期なのか、太って重いせいか、はたまた昨夜お酒を呑んだのがよくなかったのか、心拍数増加による息切れと発汗量がひどいわたし。10数年ぶりの登山に、体力の衰えを嫌でも実感させられます(涙)。
5合目と6合目の中間にある、行者谷分かれ。頂上までは残り1.4km。
6合目を前にして、濃い霧が発生してきました。小豆島寒霞渓、熊本県阿蘇山、愛媛県佐田岬に続く濃霧、「霧男」つっくん健在だわ!(笑)
景観スポットのはずなのに、真っ白。1本道なので迷う心配はありませんが、綺麗な景色が見たかった。
もう少し登ると、一瞬霧が晴れて青空が広がりました。
稜線が美しい大山。
体はしんどいけれど、この風景に元気づけられます。やっぱり、登山は楽しい♪
「この道を登ってきたんだなぁ」と、自分を褒めてあげたくなる瞬間。
8合目到着。ゆっくり座って水分をとり、タブレットで塩分補給。
8合目を過ぎると「ずいぶん登ってきたなぁ」と実感できます。
霧が出ているけれど、山の緑が綺麗。
頂上周回木道について。(2019年8月現在は、一部工事中)
大山名物(?)、木道スタート。前回は雷のため6合目リタイアだったので、やっと山頂エリアまで来れました。
途中で下り階段も出てきたり、けっこう足に来るコースです。
大山頂上まで、あと0.5km!
頂上売店。
売店の商品はすべてスタッフさんが担ぎ上げておられるそうで、頭が下がります。
500mlのペットボトル、カップヌードル(お湯・箸付き)、各500円。
スポーツ飲料2本、コカ・コーラ1本、カップヌードル1個買って、2,000円。わぉ!
でも、スタッフさんの苦労を思えば、ありがたくて「高い」とは言えませんよね。
47年間生きてきたなかで、一番美味しく感じたカップヌードル500円。
富士山山頂では800円で売られているらしいので、登頂できたら富士山でも食べてみよう♪
工事中の山頂避難小屋。工事資材も担ぎ上げるのかな?作業員さんたちは毎日登山なのかな?気になります。
おなかを満たしたあとは、大山頂上へ。
1,710.6m、元気に登頂できました!(2019年8月現在、工事中のため仮設登山テラスが仮頂上となっています)
途中の息切れと大量発汗に驚いたけれど、すれ違い渋滞がありつつも3時間半で登頂できてホッと安心。
大山頂上周回
癒しの高山植物。
昼食後、また霧が濃くなってきました(笑)。
ときどき風で霧が晴れ、遠方までの景色が広がります。
特別天然記念物「大山のダイセンキャラボク純林」について。
石室。
石室と地蔵ヶ池・梵字ヶ池について。石室は増坊が多かったころの宗教建築かと思いましたが、大正時代に造られた避難小屋なのですね。
木道を快適に進むわたし。このころはまだ元気もりもりでした。
木道を彩る紫陽花。半袖でも暑く感じるけれど、気温は低めなのでしょうね。
夏山登山コース 下山
「登山よりも下山のほうがしんどい」「下山は膝にくる」とはよく言われることですが、今まで他人事だと思っていました。過去の登山で膝に痛みが出てヘロヘロになった上司もいましたが、わたし自身は「下山は楽ちん♪」と感じていたんですよ。
今回は下り始めてすぐ、右足股関節に違和感を感じ始めたんです。
わたしは赤ちゃんのころに右足股関節不全があったらしく、お医者様と親から右足を心配されつつ育ちました。幸い学生時代のテニスやスキー、大人になってからの登山やサイクリングでも、痛みが発症することはめったになかったんですよ。それがまさかの、ケーブルカーもロープウェイもドライブルートも何もない大山で、股関節痛発症!
つっくんがゲットした木の杖をポール代わりに、一足一足痛みと闘いながらの下山・・・。
下山コースは、木造階段と木道が続く行者登山道。段差が不規則で石ころの多い夏山登山道よりは楽なはずですが、痛い。いい年した大人なのに、涙をガマンできないほど痛い。
「ぶち痛いけど、登山は自己責任。レスキューを呼ぶほどじゃないけ、ちゃんと自分の足で下りにゃいけん!
あぁ、でも!四国こんぴらさん(金刀比羅宮)の石段かごみたいなサービスはないんじゃろうか?あるなら、20万でも30万でも喜んで払うのに」と真剣に考えたレベルでした。
大山の生い立ちについて。「元谷避難小屋付近まで行けば、あとは砂道と林道だったはず」と、必死で自分を励まします。
山林区間もあと少し、山の景色が開けてきました。
元谷避難小屋付近。
自然の偉大さに圧倒されますねぇ!
「階段がなくなったから、すいぶん楽になったよ♪」と浮かれているわたし。実際はこのあとも、林道階段が出てきます。
大神山神社奥宮が見えてきました。
行者コース登山口到着!「やった!自分の足で下山できた!これで山道と階段とは完全にオサラバね!」とはしゃいだわたしは、超甘かった!
大神山神社奥宮。杖にすがりつつ、「前回はここで雨宿りさせてもらったなぁ」と想い出にひたることしばし。
大神山神社奥宮について。
見ただけで涙が浮かんできた、大神山神社奥宮の石段。寺社めぐりが大好きなわたしが、神社の石段に泣かされるとは。
石段が終われば終わったで、大山寺までは凹凸の激しい石畳!
パリ・ルーベの石畳もこんなんかな?もっと激しいんかな?
なるべく他のことを考えて痛みから意識をそらせようとしますが、痛いもんは痛い。
天台宗別格本山 角磐山 大山寺。足の痛みがなければ、参拝したかった。
大山寺駐在所に下山届を提出し、大山登山終了。初登山のつっくんに迷惑をかけまくって申し訳なかったけれど、レスキューを呼ぶまでの事態にならなくて良かった。
「いったい下山に何時間かかったんじゃろう?」とGoogleMapタイムラインで確認すると、山頂の石室を出たのが13:29、第1駐車場に着いたのが17:36。2時間くらいで下山する予定が、4時間もかかってしまいました。とほほ。
いろいろアドバイスをくださった皆さま、励ましてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
股関節痛は3日ほど続きましたが、その後は全快!筋肉痛はほぼなかったので、今後の登山では「右足股関節に要注意」ですね。大山の下りで膝靱帯断裂した知人もいるので、足に心配がある方は本当に気を付けて。
「毎日仕事で2万歩くらい歩いてる。階段の上り下りも多い」つっくんは、登りでも下りでもみごとな健脚ぶりでした。尾道で生活していると階段がほぼないので、これからは意識して乗降運動を心がけよう。
まとめ
「山をなめてはいけない」を痛感した大山登山。ものすごく痛かったししんどかったけれど、いい勉強と教訓になりました。
何が起こるか分からない山。「いざ」というときの備えや心構えもしておかなければいけませんね。
とはいえ、やっぱり山の空気は美味しいし、雄大な自然のなかで過ごすのは爽快!
安全に最大の注意を払いつつ、大自然を満喫しましょう。