空海と最澄の生涯を描くハイスケールマンガ『阿・吽』のおかざき真理さんが描かれる、恋愛&グルメマンガ『かしましめし』。
Twitterで「かしましめしのゴハンが美味しそう過ぎる」と話題になっているのを見て購入したら、これまたドハマりいたしました。
恋愛の切なさやもどかしさ、仕事のやりがいと辛さ、ごはんの大切さと美味しそうさが、みっちり凝縮した世界観がすごい。
ミホの超オススメマンガ、ご紹介しますね。
マンガ「かしましめし」とは?
美大出身の28歳独身男女3人が織りなす物語。
憧れのデザイン事務所を退職してしまった千春、婚約者に裏切られたが仕事に打ち込むナカムラ(女子)、無断外泊する彼氏に悩むゲイの英治。
美大同級生の葬儀で再会した3人が、温かい食卓を囲んで「幸せ」を感じる時間を共有してゆく。
辛さと切なさともどかしさと、幸せな食卓の対比が秀逸。
各話で紹介される「ごはん」は、嬉しいレシピ付き。真似して作りたくなるものばかりですよ♪
1巻
2017/9/8発行。
帯「28歳、独身、職なし。わたしを救う、ごはんがある。」
3人がそれぞれ抱える過去と現在の辛さや切なさ、それを救う3人での優しいごはんに、ぐいぐい引き込まれます。
しんどい想いを抱えるすべての人沁みそうな、英治の言葉。
仕事も恋愛も人生も加減がつかめず、楽しくもしんどかった20代・30代のわたしに伝えてあげたい。
毎回ヨダレが出てきそうなごはんシーンは、包まないギョーザ、バターチキンカレー、簡単ナン、海老と春雨のタイ風煮、闇ホイル焼き、トマトみそラーメン、どのレシピも真似したいものばかり。
2巻
2018/10/6発行。
帯「負けても泣いてもごはんを食べる。恋をする。」
同居を始めた3人それぞれに、転機を感じさせる2巻。
もうこの「Ctrl Z」、最高です!
『サプリ』といい『かしましめし』といい、おかざき真理さんは桜のシーンも素晴らしい。
与謝野晶子の短歌も、これに続く坂口安吾の「桜の森の満開の下」をもとにしたナカムラのセリフも大好き。
少々理不尽でも仕事のためならニッコリ笑って切り抜ける。
働く女子のたくましさをみごとに表現してくれているキクヨのセリフ。
「私の寂しさは私だけのもので、あんたらオッサンに測られるためのものじゃないんだよ!」
刺さる。刺さりまくる。
焼肉屋さんの〆冷麺風蕎麦、串揚げ、チーズタッカルビ、ミルクスープ、短時間マリネ、鶏ひき肉と豆腐のハンバーグ、簡単チャーハン、味玉、これまたどれも美味しそう♡
続きが気になって気になって仕方がありません。早く3巻が読みたいわぁ~!
3巻
2020/2/7発行。
死なないためにごはんを食べて、死んでもいいような恋がしたい。
恋愛でも仕事でも傷ついたナカムラの「だから彼氏ってありがたいんだな。彼氏っていいシステムだな」の思いに、共感した女性は多いはず。
大切にしてくれる恋人の存在って、ココロを壊さないための必須アイテムだと思います。
ナカムラの同僚として登場した新キャラ、常盤さんがまたカッコイイ。
頭が良くて仕事ができて、家事・育児も合理的にこなし、適度に気が強い。4巻以降もたくさん登場してほしいな。
新しい恋へと走るエイジへ、千春の「ああなるなんて思ってもみなかった」で終わる3巻。
千春、ナカムラ、エイジ、それぞれに幸せをつかんでほしい。これ以上傷つくことがないよう願いつつ、4巻を待ちます。
まとめ
各話とも、童話をモチーフにした扉絵もすごく素敵なのです。
早く次巻が読みたい!!!
おかざき真理さんが描く、最澄と空海の仏教世界『阿・吽』も是非どうぞ。