予約が取りづらいことで有名な人気店、尾道駅から程近い尾道商店街入口にある『郷土味かけはし』さん。
ずっと予約が取れなくて、約1年ぶりの訪問となりました。
視覚・味覚・嗅覚、ココロも存分に満たされるお料理とおもてなし、ご紹介しますね。
郷土味かけはしのメニューは?
昼夜ともコース料理のみで、要予約。
昼の部は3,500円~、夜の部は5,400円~。
お酒は日本酒を中心に、焼酎、ワイン、梅酒、ビール、ソフトドリンクなど。
郷土味かけはし、ミホが食べたのは?
梅雨らしく紫陽花をあしらったしっとり感のある先付。
大女将が詠まれて、女将が清書される俳句がいつも最初のお楽しみです。
「雨の日や 部屋に舞ひこむ 姫蜻蛉」
ユーモラスな表情のお魚形小鉢には、プリッとした鯛の白子。旬をいただける幸せ。
渋みのある器には、つるなのおひたし。あぁ、やっぱり『かけはし』さんのお出汁最高。
竹細工の箸置きは、水鉄砲。本当に水を飛ばせるそうですよ。やってみたくてウズウズしちゃう。
『かけはし』さん名物、穴子の薄づくり。
深緑色の器に白身の薄づくりが映えますねぇ。美しい穴子のおつくりは適度な歯ごたえと甘みが特徴で、いついただいても至福の美味しさ。
タコ、まごち、鯛、アカニシも、鮮度抜群です。
ふくよかなお米の旨みが大好きな「小笹屋竹鶴」を冷酒で。星空を切り取ったかのような冷酒グラスが素敵。
酒 蔵:竹鶴酒造
生産地:広島県竹原市
使用米:大和雄町
尾道名物「でべら」の土瓶蒸し。
林芙美子著『放浪記』「海が見えた。海が見える。五年振りに見る、尾道の海はなつかしい」と千光寺が描かれたお皿。
男性には、志賀直哉著『暗夜行路』「六時になると上の寺で刻の鐘をつくゴーンと反響が一つ、又一つ、又一つ」と尾道風景が描かれたお皿が使っておられる大将の心配りがニクイ。
でべらの旨みと甘み、焼き米の香ばしさがしっかり引き出されているお出汁の美味しさといったらもう・・・。
極上のお出汁で日本酒を呑めるって、日本人に生まれた幸せを実感させていただけますね。
茶褐色の落ち着いた肌合いの備前焼に、鰆の青唐焼き、食用鬼灯(ほおずき)、じゅんさい。
爽やかな青唐の辛みが、ほんのり甘くて弾力のある鰆にぴったり。こりゃ日本酒泥棒だわ。
旬のじゅんさい、ぷるぷる感とつるりとしたのど越しがたまりません。
れんが色の迫力あるお皿で登場したのは、ドギ、鯛骨、新じゃが、そら豆の揚げ物。
新じゃがは小ぶりなものを丸ごと揚げてあるのかと思いきや、マッシュポテトを丸めてあるという手のかけ方に一同感激。
すでにおなかいっぱいなのに、美味し過ぎてお箸が止められない・・・。
鯛骨&ドギをパリパリパリパリ、日本酒キュッの無限ループに陥ります。
出汁茶漬け(ごはん少なめ)。
もうおなかいっぱいだから炭水化物はやめておこうと思っても、『かけはし』さんの出汁茶漬けははずせません。
キュウリと茗荷のお漬物、沢庵もいいお味で、また日本酒が欲しくなっちゃう(笑)。
「いや、もう、ほんと無理」と思っても、スプーンが止まらない濃厚プリン。
福岡産の抹茶と煎茶をブレンドしてあるという日本茶も、大変美味しゅうございました。
なんだかんだ言いつつ、今回もちゃっかり完食!
柿本大将&女将さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
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郷土味かけはし、雰囲気や接客は?
1階には個室が3室(2名~8名まで対応可能)、2階はお座敷(20名まで)。カウンターも数席あり。
玄関、お部屋、お手洗い、いたるところに季節の草花が活けてあり、心が和みます。
予約時の電話応対、お出迎えからお見送り、お料理を出すタイミングや声がけなど、行き届き過ぎるほどの目配り気配り心配り、とにかくおもてなしが素晴らしいんです。
宴席・接待・御祝・お結納などの目的、苦手な食材やアレルギーなど、その人その人に合ったお料理を仕立ててくださるので、どんな方でも安心してご案内できますよん。
唯一困るのは、冒頭にも書いた「予約が取りづらい」こと。早めの予約を心がけましょう。
『ミシュランガイド広島・愛媛2018特別版』ミシュランプレートに選定されています。なぜ星がつかないのか不思議で仕方ありません。
お店情報
郷土味かけはし
〒722-0036 広島県尾道市東御所町3−12
電話: 0848-24-3477
http://kakehashi.hp.gogo.jp/pc/