「海が見えた。海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつかしい」
尾道で生まれ育ち、尾道を離れた経験がある方なら、狂おしいほどに分かるであろうこの郷愁感!
幼少期と青春期を尾道で過ごした女性小説家、林芙美子さん『放浪記』の一節です。
林芙美子さんを偲んで毎年行われている「あじさいき」、ご紹介しますね。
目次
あじさいき
林芙美子の命日にちなみ、展示会や映写会などのイベントを開催し、在りし日の芙美子を偲びます。
また林芙美子像前ではアジサイの献花や小学生による合唱などが行われます。
尾道市観光協会「おのなび」より。
2016年の「あじさいき」は、大正・昭和初期の着物を着て林芙美子さんを偲ぼうという新しい企画も加わりました。
一日芙美子さん体験
プロフォトグラファー竹國照顕氏からのお誘い
わたしの写真・カメラの師匠、クニくんこと竹國カメラマンから素敵な企画のお誘いをいただきました。
和尚、もとい、師匠、いつもありがとうございます!
尾道に伝わる、明治・大正・昭和初期のレトロ着物を着て、林芙美子さんを偲ぶ「一日芙美子さん体験」。
林芙美子さん大好き、コスプレ大好き、参加せずにはいられませんよね。
幸い、年齢制限は「林芙美子さんの享年満47歳まで」だったので、セーフ!(笑)
芙美子さん体験
ほんわかフォトがものすごく素敵な女性カメラマン、ゆかりんとツーショット。
作品と同じくほんわか優しいゆかりんのお人柄にも、いつも癒していただいてます。
ヘアメイクは自前ですが、着物と帯のセレクトや、着付けは、プロの方がしっかりご指導くださいました。
「紫、大好きなんだけど、着こなせるか不安なんですよねぇ」と躊躇するわたしの背中を、どーん!と押してくださり、感謝!
仲良しのカメラマンさんがいらっしゃったので、「後姿も撮ってー!」と図々しくおねだりしちゃいました。
ありがとうございます!
「ミス尾道」のお二人と記念撮影♪
尾道商業会議所記念館の広場にて。
ドム号(ファットバイク)で尾道に出てきてた「しまなみ海道の赤い彗星」つっくんと、記念撮影♪
「美女と野獣じゃー!」
と盛り上がってくださったサイクリストの皆様、サンキュー!(笑)
でべらーマンの藤本幹乾物さんへ!
尾道の皆さまは優しくて、「ミホさん、綺麗!」「似合ってるよ!」と褒めそやしてくださるのです。
ありがとうございます!
ちょっといい気になって、尾道のニューヒーロー「でべらーマン」藤本乾物さんへ艶姿(?)をお披露目に行っちゃいました。
「あー! ミホちゃん、綺麗綺麗!
ところで、でべらーマンの版画ができてね!」
と、どこかおざなりな対応だったでべらーマンとは違い、娘さんがいないでべらーマンママは、
「わぁぁ! ミホちゃん、わざわざ見せに来てくれたん?
一緒に写真撮ろうや。うち、待ち受けにするわー!」
と喜んでくださり、実母を亡くして10年のわたしも思わずホロッとしてしまいました。
母の愛って、血が繋がってなくても心に染みます。ありがとうございます。
「ミホちゃん! おやつ、持っていきー!」
と、乾物をいただきました♪
着物を返却した際、お魚のいい香りがしてたかも(笑)。
林芙美子さんとわたし
わたしが生まれる20年前に亡くなっているので、もちろん直接の接点はありませんが、子どもの頃から間接的な繋がりを多く感じている女流作家さんです。
わたしが生まれ育った昭和40~50年頃は、林芙美子さんと直接交流のあったおじいさん・おばあさんがたくさんご存命でいらっしゃって、
「芙美子ちゃんは、頭が良くて綺麗な子でねぇ!」
林芙美子さんの息吹を生々しく感じられる逸話を、幼少期から聞いて育ちました。
ご縁あって、林芙美子さんが通われた尾道市立高等女学校(わたしの時代は、広島県立尾道東高等学校)に入学し、『放浪記』『風琴と魚の町』を熟読したのも懐かしい。
今回「あじさいき」に参加させていただき、「林芙美子さんの尾道時代を、小説にしたいなぁ」と思っていた高校生のころを思い出しました。
大学で国文学科に進んだのも、林芙美子さんのご縁と無縁ではなかったように感じます。
今回素敵なご縁を紡いでくださった、おしょ、もとい、クニくん師匠、本当にありがとうございました!
竹國照顕氏カメラ教室の様子はコチラ。
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