尾道市役所のすぐ近く、尾道水道沿いに佇む、明治時代創業の老舗料理旅館『竹村家』さん。
小津安二郎監督『東京物語』の尾道ロケ地としても有名で、今も根強い小津監督ファンが多く訪れるそう。
趣のある日本建築は有形文化財に指定されています。
なかなかお邪魔する機会がなかった憧れの老舗で、素敵な冬の夜を過ごさせていただきました。
目次
料理旅館竹村家のメニューは?
・昼食 ¥8,000~
夕食・会席は予算と好みを伝えながら相談されてください。
宿泊は一泊二食付きで¥20,000~。
料理旅館竹村家、ミホが食べたのは?
会席コースをいただきました。
全体として、奇をてらうことなく、伝統の味を丁寧に守っておられるのだなぁという印象。
お煎餅とお茶
お食事前の軽いお菓子とお茶。
お土産にも喜ばれそうなお煎餅ですね。
ナプキンにも素敵な絵柄が描かれています。
先付け
赤・黄・青がアクセントになっていて綺麗。
「冬至に『ん』が付くものを食べると運気が上がる」ことから、せんぼん菜(水菜)、ぎんなん、レンコン、インゲン、きんかん、ニンジン、なんきん、7種の『ん・ん』尽くし。
1つ1つの素材が丁寧に調理されていて、老舗の格を感じます。
自家製塩辛も、魚卵のぷちぷち感があっていいお味。
おつくり
タコの弾力、ハマチの脂ののり具合、身の締まった鯛のお刺身。
鮮度抜群の海鮮はシンプルにいただくのが一番ですね。美味しい。
汁物
気分が華やかになるお椀。
白味噌仕立てで甘みのある汁物に辛子がいいアクセントになっていて、ホッと和みます。
揚げ物
器も素敵。
カサゴの揚げ物に、上品な餡がかかっています。
天ぷら
キクラゲ、ふきのとう、海老の天ぷら。
12月にふきのとうがいただけるって珍しい。
きくらげのコリコリした食感は、天ぷらにもいいですね。
あん肝
「もう次はごはんかな。もう少し呑みたかったな」と感じたところへ、この一皿。
呑兵衛にはたまらないサービスです。
お漬物
尾道・岩子島『ミーシャンズファーム』のハート&星形キュウリが登場!
お友達が丹精込めて育ててる野菜が老舗料理旅館で使われてるとは感激です。
雑炊
少し呑み疲れてきた胃に、優しくしみわたるお味。
デザート
美しい苺のゼリー。
お酒たち
白ワイン。
Macon Chardonnay Clos de la Crochette2009(マコン・シャルドネ クロ・ド・ラ・クロシェット)。
フルーティな香りと爽やかな酸味、かすかに感じる甘みもあって飲みやすいですね。
赤ワイン。
PASSE-TOUT-GRAIN(ブルゴーニュ。パス・トゥ・グラン)2012。
飲み口が軽いので、和食ともよく合います。
今や入手困難な『獺祭』。
発泡にごり酒スパークリング 純米大吟醸。山口県「旭酒造株式会社」。
これは危険。美味しくて飲みやすくて、確実に飲み過ぎます。
青いひょうたん型ボトルが可愛い、新潟の銘酒『八海山』。
プレゼントにも喜ばれそう。
「てんきゅう」と書かれた電球型ボトルがめっちゃ可愛い。
中身は上撰酒「天久(てんきゅう)」。和歌山県「高垣酒造」。
この遊び心と、さらりとした飲み口のよさ、これもプレゼントに喜ばれそう。
竹村家、雰囲気や接客は?
『東京物語』そのままの日本建築は、古き良き昭和で時が止まっているかのよう。
お部屋の目の前には、尾道水道の夜景が広がります。
女将さんと仲居さんの接客は、格式ばったところは全くなく、むしろ気さくでこちらを存分に和ませてくださるいい具合。
床の間に飾られた素敵な調度品、天井や襖の繊細なあつらえも目の幸ですね。
貴重なニッカウヰスキー・コレクションも見せていただきました。
レトロ感あふれるこの素敵なラベル、復刻版が出たら欲しいわぁ~。
鰹の佃煮と飴をお土産にいただき、お店をあとにしたのでした。
お店情報
竹村家(たけむらや)
〒722-0045 広島県尾道市久保3丁目14−1
電話:0848-37-1112